朝ドラ「ばけばけ」に登場する英語教師の錦織友一。
彼と江藤知事の会話では、
- 「君のために危ない橋を渡ったんだ。しっかり頼むよ。」(第32話)
- 「かわいい生徒に君のような道を辿ってほしくないだろ?」(第79話)
などの意味深なセリフが登場しています。
錦織には、一体どんな「秘密(過去)」があるのでしょうか?
そこで今回は、
- 【ばけばけ】錦織の秘密とは?試験は不合格だった?
- 【ばけばけ】危ない橋の意味とは?
- 【ばけばけ】錦織の秘密はバレる?今後を考察!
について、史実も交えながら詳しく解説していきます。
【ばけばけ】錦織の秘密とは?試験は不合格だった?

結論から言うと、錦織友一が抱える秘密とは・・・
英語教師として教壇に立っているのに、実は「英語」の教員免許を持っていない(無免許)
ということだと推測できます。
そのように考えられる理由は、
- モデルの西田千太郎は英語教師の免許を持っていないから
- モデルの西田千太郎と錦織のポストが異なっているから
- トキとの会話で試験結果のことを濁していたから
です。
史実:西田千太郎は「英語」に受かっていない
西田千太郎さんは、明治19年(1886年)に中等教員検定試験に合格しています。
しかし、その合格科目は以下の通りです。
- 心理学
- 倫理学
- 経済学
- 教育学
西田千太郎さんは、5科目中4科目で1位合格したものの、英語が不合格だったのです。
当時の教員検定試験(文検)の英語は、帝大生でも落ちるほどの超難関だったとされています。
西田千太郎さんは、貧困や健康上の理由などにより、松江中学を中退しています。
独学で這い上がってきた彼にとって、英語の科目は実力があっても合格できなかったという悲しい現実がありました。
一方で、共に試験を受けた本庄太一郎さん(庄田のモデル)は、受験した5科目全てで合格しています。
史実:西田千太郎は「教頭」ポストだった
史実の西田千太郎は、ハーン(ヘブンのモデル)が来日した時点で、「教頭心得」という管理職についていました。
英語が堪能で、ハーンの良き同僚であり親友であった点は共通しています。
しかし、ドラマの錦織の設定は、「現場の英語教師」として改変されています。
| 錦織(ドラマ) | 西田(史実) | |
|---|---|---|
| 役職 | 英語教師 | 教頭心得 |
このように、あえて設定を変えたのは、錦織に「特別な事情」や「弱み」を抱えさせる何らかの意図があったからだと推測できます。
試験結果を聞かれた錦織の態度
また、「ばけばけ」でトキと再会した時の錦織の態度にも、気になる点がありました。
ヘブン先生が松江に降り立つ日、第30回でのやり取りです。
トキ:
しかし、まさかこげなとこでお会いできるとは・・・
あの、試験の方は?
錦織:
試験?
ああ・・・よお覚えちょるな・・・。
まぁ、一応は・・。
トキ:
あ〜やっぱり!
今更ですがおめでとうございます。
錦織:
ありがとう。
では、急ぐので。
トキに試験結果を聞かれて「まぁ一応・・・」と複雑そうな表情をしていたり、「それでは」と話を切り上げようとする錦織が描かれています。
この意味深なシーンからも、錦織の「試験結果」がキーポイントになっていることが推測できます。
【ばけばけ】危ない橋の意味とは?

では、江藤知事が言った「危ない橋を渡って君を呼び寄せた」とはどういう意味なのでしょうか?
すでにお分かりの方も多いでしょうが、これは、
正規の英語教師として不正に雇用した
という、政治的な裏工作を指していると考えられます。
そこには、
- 知事側:学校崩壊の危機を救いたい
- 錦織:職と生活を安定させたい
という、利害が一致した結果だったのだと推測できます。
知事側の事情:学校存亡の危機
ドラマ内でも描かれている通り、江藤知事は「島根を一流にするには英語教育が不可欠」という強い信念を持っています。
しかし史実では、当時の島根県尋常中学校は「学校存亡の危機」に瀕していました。
県と学校側の対立により、有力な教師たちが一斉に辞めてしまう事態が起きていたのです。
ところでその頃、島根県尋常中学校では(中略)田所貫校長以下有力教諭がみな転出するという事態が起き、県は斎藤熊太郎を後任の学校長に迎えたが、中学校は存亡の危機に見舞われた。
(中略)その結果、郷土出身の良教師を招くことに一決し、西田千太郎、中林鉄太郎、佐藤勝太郎らが来任する。
引用:小泉八雲と松江 : 異色の文人に関する一論考(池野誠)
つまり知事には、
ルールを無視してでも、崩壊寸前の学校を立て直せる人材(錦織)が喉から手が出るほど欲しかった
という、切実な事情があった可能性があります。
特に「英語教育」に力を入れたい知事は、いずれ異人教師を迎え入れるための体制を整える意味でも、錦織が必要だったのかもしれません。
錦織の事情:不安定な教員生活
一方の錦織にも、この危険な誘いに乗るしかない事情があったはずです。
史実の西田千太郎は、教員免許を取ってから島根に戻るまでの短期間に、兵庫や香川の学校を転々としています。
- 姫路中学校(兵庫県):1年未満
※学校の閉校のため - 済々学館(香川県):約1年
※自ら辞職(理由は不明)
優秀でありながら、1つの場所に定着できない不安定なキャリアを送っていたようです。
もしかしたら、学歴がないことや英語免許がないことがネックになっていた可能性があります。
ドラマでの知事の「生徒に君のような道を辿ってほしくない」という意味深なセリフ。
「実力はあるのに、資格や学歴がないせいで苦労する人生(=錦織)にはさせない」という親心の裏返しとも読めます。
※ちなみに、史実の西田千太郎さんは学歴がなかったことから、正式な校長にはなれず、「校長心得」まで上り詰めて教員生活を終えました。
成立した共犯関係?
つまり、「危ない橋」の真実はこうです。(推測)
- 知事: 「不正をしてでも、学校を救う人才が欲しい」
- 錦織: 「島根での安定した職と生活が欲しい」
この利害の一致があったのかもしれません。
弱みを握られているからこそ、錦織は知事の「僕(しもべ)」となり、本来なら断りたいような仕事(トキへのラシャメンの提案など)も引き受けざるを得なかったのでしょう。
注意:西田千太郎さんは不正ではない
一方で、モデルとなった西田千太郎さんは決して不正を働いていたわけではありません。
史実の彼は、当時のルールに則った立派な教育者でした。
誤解を防ぐポイント3つ
- 教員免許は「科目別」だった
当時の制度では、科目ごとに免許が発行されました。
西田さんは英語こそ不合格でしたが、倫理や教育学などの正規免許を持つ「正規教員」でした。
決してニセモノではありません。 - 免許外の指導は合法だった
深刻な教師不足のため、英語ができる他科目の先生が代行することは、法的に認められた一般的な措置でした。
西田さんは現場の穴を埋める功労者だったのです。 - 「心得」という役職
西田さんは決して経歴を偽ってはいません。
資格要件を満たしていないことを示す「教頭心得(代理)」や「校長心得(代理)」という役職に就いていました。
ドラマの「秘密(不正)」や「コンプレックス」は、あくまでも演出だということに注意が必要です。
【ばけばけ】錦織の秘密はバレる?今後どうなる?

ばけばけ第19週では、錦織は自分から生徒の前でカミングアウトし、庄田が校長になる展開になります。
現時点で公開されている、今後のあらすじをご紹介します。
ヘブンが松江を去る決意
錦織はヘブンを松江に留まらせた功績を買われ、校長のポストを打診されていました。
しかし、ヘブンはトキを守るために「熊本行き」を決めたことで、事態は急展開。
知事は、ヘブンがいなくなるのであれば、経歴を偽ってまで錦織を校長にさせる必要がないと判断します。
校長になるには、帝大を出ちょる必要がある。
正真正銘、帝大を出とる庄田くんに任せる。
そのように要請し、庄田もそれを受ける形となります。


生徒の前で秘密を告白
ある日の教室。
ヘブンが熊本に赴任すること、庄田が次期校長になることを知らされた生徒たちは動揺します。
「なぜ錦織先生ではないのか?」というざわめきに対して、錦織は口を開きます。
理由は簡単だ。
私は帝大を出ていない。
帝大どころか、英語の教員資格免許すら持ってない。
初めて知る真実に、ヘブンも生徒たちも静まり返ってしまうのでした。
錦織はそのまま教室を出て行きました。
改めて免許を取る
その後、舞台は熊本に移ります。
しかし、第23週で錦織が再登場。
錦織は、教員資格を取り、松江中学で英語教師を続けていることが明かされます。
不正をしていたとはいえ、実力と信頼があったからでしょう。
個人的には、職を失っていなくてよかった!と安心しました。
「ばけばけ」の現在公開されているあらすじはここまでです。
「錦織は亡くなってしまうのか?」についてはこちらの記事で考察しています。

まとめ
今回は、朝ドラ「ばけばけ」に登場する錦織友一の「秘密」と、江藤知事が語る「危ない橋」について考察しました。
記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- 錦織の秘密(推測):
英語教師として教壇に立っているが、実は「英語」の教員免許を持っていない(試験に落ちた)可能性が高い。
※史実の西田千太郎も、英語以外の科目は優秀だったが、英語科には合格していない。 - 危ない橋の意味(推測):
免許を持たない錦織を、知事の権限で無理やり正規のポスト(またはそれに準ずる待遇)で採用したこと。 - 二人の関係(推測):
「学校を存続させたい知事」と「安定した教員生活を送りたい錦織」の利害が一致した共犯関係にある。
モデルの史実を読み解くと、錦織という人物が単なる「エリート教師」ではなく、「実力はあるのに資格がない」という強烈なコンプレックスを抱えた苦労人であることが見えてきます。
彼が時折見せる幸薄そうな表情や、知事に逆らえず汚れ役(トキへの提案など)を引き受ける姿。
この「弱み」があるからだと考えれば、どこか納得がいきますね・・・。
これから登場する正規の英語教師・庄田との対比なども気になるところです。
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