TBSの火曜ドラマ「対岸の家事」が、放送開始から大きな話題を呼んでいますね。
家事や育児をテーマにしたこのドラマは、リアルな描写が多く「自分と重なって見るのがつらい」「共感して泣ける」「あの時を思い出してしんどい・・・」といった声があふれています。
実は、このドラマは小説家の朱野帰子さんが取材や構想に5年も費やして完成させた力作が原作です。
今回は、なぜ「対岸の家事」を見るのがつらいと感じてしまうのか、視聴者の感想とともに、具体的なシーンやセリフを交えて見ていきましょう。
【対岸の家事】家事育児のリアルな描写に共感して泣ける
ドラマ「対岸の家事」の最大の魅力は、家事や育児の日常を細かく、リアルに描いているところ。
この”解像度の高さ”が共感を呼び、リアルすぎて「自分を見ているようでつらい…」と感じさせる理由になっているようです。
具体的なシーンを見ていきましょう。
共感シーン①:礼子の悲痛な叫び
対岸の家事の第1話では、ワーママの長野礼子(江口のりこ)が2人の育児と仕事に追われる姿が描かれます。
イベント会社勤務の夫は仕事が忙しく、誰にも頼れない礼子。
兄弟を同じ保育園に預けられず、朝は1分1秒が闘いです。
礼子は「育児も家事も完璧にできる、大丈夫」と自分に言い聞かせながらワンオペ育児に奮闘していましたが、ついに限界に…。
言うことを聞かない子供に対して「しまいなさい!」と大声で怒鳴ってしまうシーンや「誰か助けて」と涙を流すシーンが印象的でした。
視聴者の感想
- 子供に怒鳴っちゃう礼子の姿、自分と重なって泣けた。笑顔で過ごしたいのに余裕がないんだよね(ドラマレビューサイトより)
- 礼子の『朝が来るのが怖い』って気持ち、めっちゃわかる。仕事と育児の両立で心がしにそうになる瞬間、あるよね(Xより)
- 礼子の疲れ切った表情、リアルすぎて胸が締め付けられる。ワーママの葛藤そのもの(Xより)
- あの怒鳴るシーン、子供に申し訳なくなる自分の姿を思い出してしんどかった(Filmarksより)
礼子の呆然とした表情や、余裕のない中で子供に当たってしまう姿に、自分自身の葛藤や後悔を思い出し、感情を揺さぶられる人が多くいました。
筆者自身、余裕がなくなるとイライラして子供に声を荒げてしまうことも。
礼子が叫ぶシーンでは胸に迫るものがあった反面、「理想と現実で葛藤しているのは自分だけじゃないのだ」と少しだけホッとしました。
【対岸の家事】主婦(育休中)の孤独感を思い出してしんどい
「対岸の家事」の主人公・詩穂(多部未華子)は、2歳の娘・苺(永井花奈)と夫・虎朗(一ノ瀬ワタル)と暮らす専業主婦。
詩穂の家事と育児に全力を注ぐ姿勢と、時に感じる「孤独」や「世間とのギャップ」も共感を生むポイントの1つです。
具体的なシーンを見ていきましょう。
共感シーン②:詩穂の「大人と話したい」
第1話で、詩穂が「大人と話したい」や「誰かお友達になりませんかー!」と叫ぶシーンは、専業主婦や育休中のママの孤独感を象徴していました。
また、第2話では、育休中のエリート官僚・中谷(ディーン・フジオカ)が詩穂に「専業主婦なんて贅沢」「賃金をもらっていないのであれば、それは仕事じゃない」とキツイ言葉を投げかけ、自分の存在が否定された気持ちになります。
詩穂の夫からの「少ない小遣いでやりくりするのが特技だから」という言葉も、「本当に主婦になって良かったのか…」とモヤモヤや葛藤を感じさせるシーンでした。
視聴者の感想
- 詩穂の『大人と話したい』って言葉、専業主婦の孤独をそのまま表してる。子供との時間は愛しいけど、心がすり減る(Xより)
- 中谷の『仕事じゃない』発言、専業主婦の努力を否定されてるみたいで胸が痛んだ。詩穂の表情見て泣けた(ドラマレビューサイトより)
- 詩穂が夫の言葉にモヤモヤするシーン、なんか自分の日常と重なってしんどい。専業主婦って認められにくいよね(Xより)
- 詩穂の『これでいいのかな』って葛藤、専業主婦やってた時の自分を思い出して涙が出た(Filmarksより)
このように、詩穂の「自分はこれでいいのか」という葛藤や仕事として認められない悔しさ、孤独感などは主婦のリアルな気持ちを表現しており、共感を生んでいます。
筆者も結婚と同時に仕事を辞めてしまったため、育児の間は家族以外と話すことがほとんどなく、「これで良かったのだろうか」と何度も思いました。
詩穂の「大人と話したい」「誰かとつながりたい」という気持ちも、痛いほど共感できます。
【対岸の家事】休みがちな職場や夫とのやりとりがリアルでつらい
「対岸の家事」での長野礼子のエピソードは、ワーママの過酷な現実を浮き彫りにしています。
特に、夫のサポートがなかなか得られない中、復帰した職場にも気を遣いながら「自分だけが頑張る」という感覚がリアルで、視聴者の涙を誘っています。
具体的なシーンを見ていきましょう。
共感シーン③:礼子「苦しむのは自分じゃないから苦しい」
第3話では、礼子の娘・星夏がおたふく風邪にかかり、詩穂に預けることになりました。
やっと乗り越えたと思ったら、息子の篤正も同じ病気になり、礼子は会社で同僚に頭を下げ続けます。
部下の今井からは「復帰するのまだ早かったんじゃないですか?」と言われてしまう。
彼女の「仕事を休んでも、苦しむのは自分じゃないから苦しい」という心の声や、仕事と育児の板挟みで疲弊する姿が描かれます。
礼子の夫・量平(川西賢志郎)が「同僚に迷惑かけられない」と仕事を優先し、育児をほぼ礼子に任せる姿勢も、夫婦のアンバランスさや理不尽さを反映。
礼子の境遇を自分と重ね合わせて、「私も同じ」「辛い」と感じる人が多くいました。
視聴者の感想
- 礼子が会社で頭下げてるシーン、子供が病気で休んだ時の自分を思い出してしんどくなった。なんでママだけ謝るの?(Xより)
- 礼子の『心がやられる』って言葉、ワーママなら絶対共感する。ドラマなのに現実すぎて泣ける(ドラマレビューサイトより)
- 夫が育児に非協力的で礼子一人で頑張ってる姿、見てて辛い。なんで旦那は仕事優先なの?(Xより)
- 子供の病気で職場に迷惑かけるプレッシャー、礼子の疲弊した顔見てたら自分の過去と重なって涙止まらなかった(Filmarksより)
礼子の「全てを背負う」姿は、ワーママの過酷な現実を映し出し、視聴者に「見るのがつらい」という気持ちにさせるほどリアルでした。
また、夫や社会の理解不足が母親を追い詰めるという構図は、怒りと共感をもたらしています。
視聴者の中には「政治家たちは全員このドラマを見た方がいい」と発言している人もおり、筆者も深く同感です。
まとめ
今回は、TBSの火曜ドラマ「対岸の家事」が見るのが辛い・しんどい・泣けると感じるシーンやその理由などについて取り上げました。
このドラマは、原作者・朱野帰子さんの5年にわたる取材に基づくリアルな描写で、専業主婦やワーママの悩みを丁寧に描き、視聴者の共感を強く呼び起こすドラマになっています。
礼子の怒鳴る姿、詩穂の「大人と話したい」という叫び、ワーママの「心がやられる」苦しみなどが視聴者の涙を誘っていました。
しかし、そのリアルさゆえに「自分の生活を見ているようでしんどい」や「過去を思い出してしまう」と感じる人も多いのも事実。
Xやレビューサイトでは「夫と家事分担を話し合うきっかけになった」との声もあり、家族や社会のあり方を考えるきっかけにもなっているようですね!
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