2026年1月期のTBSドラマ「未来のムスコ」。
主人公の汐川未来(しおかわ・みらい)は、富山県射水市出身の設定です。
ドラマ内では「だんない」というセリフが「魔法の言葉」として随所で使われています。
「富山弁」とのことですが、実際に富山にゆかりのある人たちの間では「”だんない”なんて、聞いたことがない」という声も出ています。
筆者も富山県出身ですが、「だんない」は聞いたことも使ったこともありません。
そこで今回は、
- 未来のムスコ「だんない」の意味とは?
- 「だんない」は本当に富山弁?知らない人が多い理由は?
- 「だんない」が採用された経緯は?方言指導は誰?
について詳しく解説していきます!
未来のムスコ「だんない」の意味とは?
「だんない」とは、「大丈夫」や「問題ない」という意味です。
ドラマの中で、主人公・汐川未来(みらい)が不安になった時、亡くなった父・剛士や、未来から来た息子・颯太が優しくかける言葉「だんない」。
響きがとても柔らかく、ほっとする言葉ですよね。
「だんない」の語源は、「大事ない(だいじない)」だと言われています。
おおごとではない
↓
だいじない
↓
だんない
現代語に訳すと、以下のようになります。
- 「大丈夫だよ」
- 「構わないよ」
- 「心配いらないよ」
ドラマの中では、単なるセリフとしてだけでなく、不安な心を溶かす「魔法の言葉」「お守りのようなフレーズ」として大切に使われています。
例:「だんない、だんない」
「だんない」は本当に富山弁?知らない人が多い理由は?
「だんない」は、方言ならでは温かみのある言葉ですが、
実は「だんない」は現代の富山ではほとんど使われていない
という見方があります。
実際、ネット上の反応を見ても「富山だけど”だんない”は使わない」という声が多く出ています。
富山……😳だんないは使わんねえ〜〜
— キュラ (@k__k35) January 13, 2026
#未来のムスコ
筆者も富山県西部の出身ですが、「だんない」は使ったことも、聞いたことがありませんでした。
しかし、一部の人の間では「昔聞いたことがある」という声も出ています。
あまり知られていない理由を考察したところ、
- 一部エリアのみ(港町や呉西エリア)で使われていた可能性
- 祖父母世代より前の「古い方言」であること
が判明しています。
理由①:ルーツは関西!「北前船」が運んだ言葉
実は「だんない」は、元々は京都や滋賀などで使われている「関西弁」です。
常用されている富山弁の「大丈夫」といえば、
- なーん
- つかえんちゃ
- じゃまないちゃ
などが一般的です。
しかし、今回の舞台である射水市の新湊地区(旧新湊市)は、かつて「北前船(きたまえぶね)」の寄港地として栄えた港町。
江戸から明治にかけて、関西との交易が盛んだったため、港町や呉西エリア(富山県西部)に関西由来の言葉が入り込み、一部で定着したという説があります。

つまり、「海沿いの漁師町やその周辺のエリア」という限定されたエリアで使われていた可能性が考えられます。
理由②:世代間のギャップ
もう1つの理由は、言葉の「高齢化」です。
現在、富山県で「だんない」を自然に使うのは、おそらく昭和初期~中期以前に生まれた世代に限られると思われます。
つまり、「だんない」は、無くなりかけている方言の1つといっても過言ではないかもしれません。
ドラマで「漁師だった父の口癖」とされているのは、「古き良き港町にいた漁師」というキャラクター性を表現するための、あえての演出だったと考えられます。
「だんない」が採用された経緯は?方言指導は誰?
「地元民でもあまり知らない言葉」となると、適当な設定なのでは?と疑いたくなりますよね。
実はこのドラマの方言指導は、地元・新湊出身の“ガチ”な方たちが担当しています。
方言指導は新湊出身の芸人「雷鳥」
ドラマおよび原作漫画の方言指導を担当しているのは、富山県出身のお笑いコンビ「雷鳥(らいちょう)」のお二人です。
お二人は、まさに舞台となっている射水市(新湊)のご出身。
ネイティブである彼らが監修しているため、イントネーションやその他の富山弁(「やちゃ」など)は非常にリアルです。(ちょっとコテコテですが・・・)
演者さんらの努力もあり、富山県出身者から見ても、ドラマ内の富山弁はかなり自然です!
決め手は「響きの良さ」
制作の裏話によると、原作者(阿相クミコ先生)が「だんない」という言葉の響きを気に入って採用したと言われています。
もし現代のリアルさを追求するなら「つかえんちゃ(差し支えないよ)」や「じゃまない(問題ない)」などになったはず。
しかし、この物語において、その言葉は父から娘へ贈る「愛の言葉」である必要がありました。
- 「つかえん」
- 「だんない」
比べると、「だんない」の方が音が丸く、包み込むような優しさがありますよね。
島根弁の「だんだん(ありがとう)」にも通じる雰囲気があります。
「だんない」は、「現代ではあまり使われない」というレア感も含めて、「お父さんだけがくれた特別な魔法の言葉」として、物語の世界観に選ばれたのでしょう。
ドラマの影響で、逆に「だんない」が復活するかもしれませんね!
まとめ
今回は、2026年1月期のTBSドラマ「未来のムスコ」でキーとなる言葉「だんない」について取り上げました。
記事のポイント
- 意味は「大丈夫」「心配ない」。
- 北前船の影響を受けた新湊などの港町に残る古い言葉(関西由来)。
- 原作者が「響きの優しさ」に惹かれて採用した。
富山出身者からすると「使わないけど?」と驚く言葉ですが、その背景には港町の歴史や制作陣の「優しい言葉を届けたい」という想いが込められていました。
引き続き、方言も含めてドラマを楽しんでいきましょう!
【関連記事】

原作マンガはこちら!


コメント