やなせたかしの先生(教授)の名前や経歴は?あんぱん座間のモデルは実在する恩師【東京高等工芸学校】

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やなせたかし夫婦をモデルにした朝ドラ「あんぱん」では、第6週から「座間晴斗(ざまはると)」という先生が登場します。

山寺宏一さんが演じる座間は、型破りで都会的な教授でした。

実は、この座間は、やなせたかしさんに影響を与えた「恩師」をモデルにした人物です。

そこで今回は、

  • やなせたかしの芸術学校時代の先生は誰?
  • やなせたかしの恩師の経歴は?

について詳しくお伝えしていきます!

目次

やなせたかしの芸術学校時代の先生(教授)の名前は?

やなせたかしさんが通った東京高等工芸高校図案科では、「杉山」という名前の教授がいました。

1937年(昭和12年)4月、18歳のやなせたかしさんは上京し、東京高等工芸学校に入学しました。

この学校は、大正デモクラシーの気風が残る自由な校風で、制服も「背広姿」「ソフト帽」という当時にしては自由なスタイルでした。

やなせたかしさんが在籍した図案科(デザイン科)で出会ったのが、「杉山豊桔(すぎやまとよき)」という名前の教授です。

「銀座で栄養を吸収しなさい」

この杉山教授の言葉は、やなせたかしさんの印象に強く残っているそうです。

朝ドラ「あんぱん」の座間教授は「毎日銀座に行きなさい」と嵩たちに助言しますが、これはモデルの杉山教授の実際の言葉です。

図案科の杉山豊桔教授は、入学したての学生にこう言った。
「机にかじりついてばかりいるようではろくな作品はできない。幸いここは銀座に近い。一日に一度は銀座を歩きなさい。そこで吸収するものは、学校で習うものよりもずっと栄養になる」

「なやせたかしの生涯 アンパンマンとぼく」より

そのころの銀座は、とても華やかで、時代の最先端を行くスポットでした。

杉山先生の教え通り、やなせたかしさんは毎日のように銀座の街を歩き、デパートのショーウィンドウを見て回ったり、おしゃれなお店を覗いては洗練された雰囲気を吸収していきます。

学校以外の場所で、デザイナーとしての感性を磨いていったのでした。

「好きなものになりたまえ」

図案科はデザイナーの卵たちが入学する学部です。

しかし、杉山教授は最初の講義で、「別にデザイナーにならなくてもいい」「小説家でも、タップダンサーでも好きなものになりたまえ」と学生たちに言ってくれたそうです。

そしてこう付け加えた。
「図案科に入ったからといって、別にデザイナーにならなくてもいいんだぞ。小説家でも、タップダンサーでも、好きなものになりたまえ」
えっ、タップダンサーだって!?緊張して最初の講義にのぞんだ嵩は、先生の柔軟さと、洗練された物言いに感激する。

「なやせたかしの生涯 アンパンマンとぼく」より

このエピソードは、朝ドラ「あんぱん」でも入学したての時に座間教授のセリフとして使われています。

規則などに縛られることが嫌だったやなせたかしさんは、こういった自由な考えを持つ教授の言葉に深く感動したそうです。

「いい学校に入った!」と感じたやなせたかしさんは、「銀座」という名の学校と、自由な校風の中でのびのびと成長していくことができたのでした。

やなせたかしさんは、ドラマの嵩と同じく京都の学校に落ちてしまいましたが、東京の学校に入る運命だったのかもしれません。

やなせたかしの恩師の経歴や作品は?

残念ながら、杉山豊桔教授の経歴や作品などの情報は公にされていません。

「杉山豊桔」という名前で調べてみたところ、経歴や作品などに関する情報は見つかりませんでした。

しかし、教授の研究分野と思われる「著書」を発見しました。

中国の工芸に精通?

それがこちらの本です。

本のタイトル輸出資料としての北支工芸
著者杉山豊桔
刊行年昭和14年
出版社日本輸出工芸聯合会
備考A5判、51頁

「輸出資料としての北支工芸」という名前の本が、「杉山豊桔」という名前で昭和14年に発行されています。

出版されたときの本の表紙などは以下のページからご覧いただけます。

輸出資料としての北支工芸(日本の古本屋サイト)

出版された年代や、「工芸」というジャンルであることからも、本人である可能性が高いのではないかと思われます。

ちなみに、「北支」とは「中国の北部地方(北支那)」のことを指す言葉です。

当時の杉山教授は、中国の工芸・民芸や美術関係の研究をされていた可能性が高いのではないかと推測できます。

洗練された見た目

また、これは余談ですが、「あんぱん」に登場する座間先生のルックスは、当時の杉山教授を意識しているようです。

杉山先生は、

  • ちぢれ毛のヘアスタイル
  • ファッションは都会的に洗練されていた

という印象が残されています。

杉山先生はちぢれ毛で、両方の眼が開いているが、都会的に洗練されていた。

やなせたかし『アンパンマンの遺書』より

朝ドラ「あんぱん」に登場する座間先生(山寺宏一)さんも、ふわふわの縮れ毛ヘアーで、音楽の先生のような、アーティスト的な雰囲気を持っていますよね!

座間を演じる山寺宏一さんは、アニメ「それいけ!アンパンマン」で声優も努めており、やなせたかし先生との交流もあった方です。

山寺宏一さんが声優のキャラクター:めいけんチーズ、カバオくん、かまめしどん、ジャムおじさん

ドラマの中で、やなせたかし先生の恩師を演じるのは、感慨深いものがあるのではないでしょうか?

山寺宏一さんは、朝ドラの撮影への意気込みをこのように語っておられます。

まず、この作品に出演できることをとても光栄に思います! 36年前「それいけ!アンパンマン」のばいきんまんのオーディションには落ちたものの、めいけんチーズ役としてレギュラーになれたことに感謝です。座間晴斗は、やなせ先生の恩師がモデル。型にとらわれず本質を見抜き、学生達に真の自由を説く、当時としては稀有な先生だと思います。ドラマでは、飄々としながらもユニークでおちゃめな面が加わっているような……。やなせ先生への感謝を込めて、この役に全力で取り組みたいと思います!

山寺宏一、来春朝ドラ『あんぱん』出演決定 『アンパンマン』数多くのキャラ担当で「やなせ先生への感謝を込めて」

まとめ

今回は、やなせたかしさんの恩師である工芸学校時代の先生(教授)についてご紹介しました。

朝ドラ「あんぱん」に登場する図案科の座間先生は、「杉山豊桔(すぎやまとよき)」先生をモデルにしています。

詳しい経歴や作品などの情報はありませんが、中国の工芸や民芸に精通していた人物である可能性があります。

型破りで自由な発想を持つ魅力的な先生ですが、今後何か情報があれば追記いたします!

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