あんぱんネタバレ第2週「フシアワセさん今日は」あらすじを吹き出し形式で!

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あんぱん第二週あらすじネタバレ
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アンパンマンの生みの親・やなせたかし夫婦をモデルにした朝ドラ「あんぱん」。

この記事では、その第2週のあらすじとネタバレを吹き出し形式(会話形式)でご紹介します。

あんぱん第2週の放送日

(※クリックして読みたい回に飛ぶことができます)

この記事はこんな方におすすめ!

  • 1週間の内容を確認したい人
  • 今後のネタバレを先に知りたい人
  • 朝ドラを見逃した

※この記事は朝ドラ「あんぱん」のネタバレを含みます。また、実際の放送内容とは多少異なることがあります。

目次

【あんぱん第2週】6回のあらすじ・ネタバレ吹き出し

あんぱん第1週「人間なんてさみしいね」は、朝田家の父・朝田結太郎が亡くなった後、焼きたてのあんぱんを食べて元気付けられるところで終わりました。

第2週「フシアワセさん今日は」は、朝田家が悲しみを乗り越えて、再起しようとするところから始まります。

あんぱん第2週「6〜10回」のあらすじ・ネタバレを吹き出し形式でお届けします。

あんぱんのお代

突然の屋村の訪問から数日後。

朝田家に、ふたたび屋村がやってきました。

羽多子は先日のあんぱんに感激したこともあり、丁寧に出迎えます。

羽多子(のぶの母)

その節は、あんぱんをありがとうございました!
あんなにおいしいあんぱんは食べたことがないがです・・・!

屋村草吉(パン職人)

そりゃあよかった。
では・・・大人4人で40銭いただきます。

屋村は、先日のお代をとりにやってきたのでした。

その声を聞いて、作業場から釜次が顔を出します。

釜次(のぶの祖父)

おい、ほんまに銭取るがかえ?
人の弱みにつけこんで!

釜次は不服そうです。

屋村草吉(パン職人)

はい?あんたが一番食べてたでしょ?
おかわりしてたから、あなたは20銭頂きます。
しめて50銭。

屋村の態度に釜次が怒り出しそうになると、くらが50銭を揃えて持ってきました。

くら(のぶの祖母)

あてが払います。

羽多子(のぶの母)

お義母さん・・・。

くら(のぶの祖母)

安心しぃ。へそくりや。

屋村草吉(パン職人)

毎度あり!またいつでもどうぞ。

屋村がお金を徴収して帰っていくと、羽多子は何か考えごとをしていました。

やるべき仕事

その日の夕方。

羽多子は、大きな風呂敷包みを持って帰ってきました。

羽多子(のぶの母)

頼み込んで、饅頭屋さんに内職の仕事もろうてきたがよ。

内職の仕事とは、饅頭の箱作りでした。

夫がいなくなり、羽多子は少しでもお金を稼ごうと考えたのです。

くらや娘たちも一緒に、朝田家の女たちによる内職が始まりました。

金銭面はもとより、目の前にやるべき仕事があること。

それが、羽多子や子どもたちの心を軽くしてくれました。

たかしの不安

その一週間後。

のぶが饅頭屋に箱を納品し終えて商店街を歩いていると、たかしの姿を見つけました。

のぶ(幼少期)

あ、たかし!

たかしの後ろから、千尋が追いかけてきます。

千尋

三人でギッコンバッタンしたい!

柳井崇(幼少期)

千尋、ついてきちゃダメって言っただろ!
わがまま言うな!

思った以上に大きな声が出てしまい、驚いた千尋は固まってしまいます。

その様子を偶然見ていた伯父の寛。

寛(たかしの伯父)

たかし、どういたがでえ・・・。
たかしは優しいお兄ちゃんやと、登美子さんが褒めよったで?

柳井崇(幼少期)

おじさん・・・。
母さんの用事は、まだ終わらないんですか?

たかしは、母のことを思い、日に日に気持ちが不安定になっていたのです。

寛(たかしの伯父)

それは分からんけんど・・・。
迎えに来るまでたかしは好きな絵描いて、学校行って・・・わしらの家で待ちよったらえい。

寛(たかしの伯父)

あ、そうや。

何か思い出したかのように笑う寛。

そのまま、たかしと千尋の手を引いて家に戻りました。

父さんの雑誌

寛の書斎。

本棚から一冊の少年雑誌を取り出しました。

寛(たかしの伯父)

これは清が出版社で働きよった頃、作った雑誌や。

柳井崇(幼少期)

え、父さんが!?

父の清がどんな仕事をしていたのかよく知らなかったたかしは、目を輝かせます。

そして、雑誌の中の4コマ漫画に目が止まりました。

柳井崇(幼少期)

あ、漫画だ!

寛(たかしの伯父)

あはは。
おまんの父さんも漫画が大好きやった。

柳井崇(幼少期)

おじさん!これ借りていい?

寛(たかしの伯父)

もちろんや。
好きなだけ持っていけ。

たかしは持てるだけの雑誌を抱え、自分の部屋に持ち込みました。

柳井崇(幼少期)

ふふふっ・・・

笑いながら漫画を読んでいると、後ろから千尋が近づいてきました。

柳井崇(幼少期)

千尋、一緒に読むか!

千尋

うん!

先ほどの怖いたかしを忘れ、千尋はピッタリと兄にくっつきます。

柳井崇(幼少期)

これ、ぼくたちの父さんが作った雑誌なんだぞ!

たかしは誇らしい気持ちでいっぱいでした。

そして、漫画が与えてくれるユーモアが、たかしの心の穴を埋めてくれるようでした。

朝田家の危機

朝田家の居間。

母親たちと一緒に、黙々と内職を続けているのぶ。

そこで、末っ子のメイコがいないことに気づきます。

のぶ(幼少期)

・・・メイコ?

手を止めて作業場にメイコを捜しに行くと、釜次と豪が汗を流しながら働いています。

釜次は方々に頼み込んで、仕事量をうんと増やしていたのです。

石置き場で、メイコが遊んでいる姿を見つけるのぶ。

のぶ(幼少期)

メイコ!そっち行ったらいかん!

メイコが石材にもたれかかると、その上の石材がぐらりと揺れ始めます。

原豪(釜次の弟子)

危ない!!!

豪が駆け寄ってメイコを抱きかかえるも、石材が二人に向かって倒れかかります。

釜次も、倒れる石材を支えようと飛び出しました。

釜次(のぶの祖父)

うあ!!

のぶ(幼少期)

かまじい!!

釜次は、重い石の下敷きになってしまいます。

【あんぱん第2週】7回のあらすじ・ネタバレ吹き出し

あんぱん第2週「7回」のあらすじ・ネタバレを吹き出し形式でお届けします。

のぶのひらめき

石材が倒れてきた事故で、釜次は腕を骨折。

しばらく仕事ができない体になってしまいました。

これから朝田家はどうなってしまうのか・・・。

大黒柱を失った朝田家に追い打ちをかけるような出来事に、のぶは悩みます。

数日後。

のぶは”あること”をひらめき、河原まで走りました。

予想通り、河原で釣りをしている屋村を見つけ、強引に家まで連れていきます。

屋村草吉(パン職人)

お?おい!

のぶ(幼少期)

お母ちゃん、うち、えいこと思いついたがよ!

のぶ(幼少期)

このオンチャンに、あんぱんを焼いてもろうて、うちんくで売るがやき!

屋村草吉(パン職人)

はっ!?

いちばん驚いてたのは屋村です。

のぶの話を聞いていた釜次は思わず、

釜次(のぶの祖父)

おまんがのぶをそそのかしたがか!

と屋村に向かって怒鳴ります。

屋村草吉(パン職人)

は?金もない。パン焼く窯もない。
こんなところで、俺が働くわけないでしょう?

屋村草吉(パン職人)

じゃあな、チビ。

そう屋村は嫌味を吐き捨て、朝田家を出ていきました。

その夜。

朝田家の夕食は、気まずい雰囲気が漂っていました。

釜次(のぶの祖父)

・・・・。

そこで、のぶが口を開きます。

のぶ(幼少期)

あのオンチャンのあんぱんには、みんなを元気にする力があるがやき・・・。

のぶ(幼少期)

うちんくであんぱん作って、こじゃんと売れたら・・・。
お母ちゃんやくらばあや釜じいが無理せんでもえいし、うちもパン食べれる。

羽多子(のぶの母)

・・・のぶ、あんたは、えい子やねえ。

羽多子が優しく微笑みます。

しかし、釜次の怒りは収まっていません。

釜次(のぶの祖父)

ここでパン屋らあて絶対に許さん!

一方で、のぶも譲りません。

のぶ(幼少期)

釜じい、うちは諦めんき!

釜次(のぶの祖父)

この強情っぱりが・・・!

旅立つ屋村

翌日。

のぶは全速力で駅へと走っていました。

団子屋の柱から、「屋村が駅に行った」と聞いたのです。

屋村はさすらいのパン職人。

屋村がこの地を去ってしまっては、唯一の希望が消えてしまう。

のぶ(幼少期)

はぁ・・はぁ・・・!

柳井崇(幼少期)

・・・のぶちゃん?

偶然通りかかったたかしも、あとを追いかけていきます。

後免与駅。

荷物と壺をぶら下げた屋村の姿を見つけ、のぶは大声で叫びます。

のぶ(幼少期)

ヤムおんちゃんー!

屋村は振り返ると、のぶの姿を見て深いため息をつきました。

屋村草吉(パン職人)

はぁ・・・帰れ、チビ。

のぶは屋村に駆け寄り、深く頭を下げます。

のぶ(幼少期)

うちはお父ちゃんがおらんなって、釜じいもケガして・・・
家族みんな元気がのうなっちゅう。

のぶ(幼少期)

うちだけじゃどうにもならん。
力を貸してほしいがよ・・・!

そこへ、無情にも汽車が近づいてくる音が聞こえてきました。

屋村草吉(パン職人)

あのな。
人生はな、思いどおりにならないもんなんだよ。

屋村草吉(パン職人)

じゃあな。

そう言うと、屋村は二人に背を向けて、改札へ向かいます。

そのまま汽車が走り去っていき、二人はガックリと肩を落としました。

諦めて家に帰ろうとしたその時。

汽車に乗ったと思っていた屋村が改札から現れました。

のぶ(幼少期)

ヤムおんちゃん・・・!

柳井崇(幼少期)

おじさん!!

屋村草吉(パン職人)

団子屋、呼んでこい。
あんこがなきゃ、あんぱんにならねえだろ。

のぶの想いが届いたのか、屋村は汽車に乗らなかったのでした。

即席のパンづくり

その後。

のぶは団子屋に走り、桂に声をかけて朝田家に連れて帰ります。

屋村も遅れて家に入ってきました。

のぶ(幼少期)

これから、ここであんぱん作るがやき!

釜次(のぶの祖父)

おい。
二度とうちの敷居はまたがせんと言うちょったじゃろが!

屋村の姿を見て、釜次が怒鳴ります。

そんな釜次を無視し、屋村は庭に積んである石材に目をつけました。

まずはパンの釜作りです。

屋村草吉(パン職人)

この石はそっちだ。
間に泥をまんべんなく入れて・・・
その上に石を重ねて・・・

羽多子たちに釜作りを任せると、自分はパン生地作りに取りかかりました。

木の器に小麦粉を入れ、砂糖と食塩を入れると、いつも持ち歩いている壺から液体を丁寧に注いでいきます。

のぶ(幼少期)

・・・・それ、何?

屋村草吉(パン職人)

内緒だ。

謎の液体の正体は、酒種(天然酵母)です。

屋村は、手際よくパンの生地をこねて切り分けると、桂がもってきた餡(あん)を竹べらでつめていきました。

庭では、即席のパン窯もいい具合に完成しています。

屋村草吉(パン職人)

うむ、不格好だが・・・
なんとかなりそうだな。

屋村は、成形したパン生地を石窯に入れていきます。

ワクワクしながら見守るのぶとたかし。

夕方。

屋村が焼き上がったあんぱんを窯から取り出すと、焼き立ての香ばしい匂いが庭全体に広がりました。

のぶ(幼少期)

たまるか~!
ヤムおんちゃんはやっぱり天才や!

柳井崇(幼少期)

いい匂い!

そこへ、くらが町の人たちを連れてきました。

商店街の人

前にあんぱん食べたとき、元気でたがよ~!

その後も、パンの焼ける匂いにつられて、人々の行列が並びます。

災難続きだった朝田家に、少しずつ活気が戻りはじめた日でした。

【あんぱん第2週】8回のあらすじ・ネタバレ吹き出し

あんぱん第2週「8回」のあらすじ・ネタバレを吹き出し形式でお届けします。

千尋の記憶

その日の夕方。

たかしは、千尋のためにあんぱんを持ち帰りました。

千尋

おいしい!

もぐもぐとあんぱんを頬張る千尋。

すると突然、千尋が、

千尋

・・・・・・かぁちゃま。

とつぶやきました。

予想外の言葉に、たかしは動揺してしまいます。

柳井崇(幼少期)

千尋・・?
もしかして、父さんと母さんと、みんなでパン食べたの、覚えてるのか?

千尋

(うなずく)

柳井崇(幼少期)

・・・!!

千尋の眠っていた記憶が戻ってきたのかもしれない、とたかしはハッとします。

千尋

お兄ちゃん、かぁちゃま、いつ帰ってくるが? 

柳井崇(幼少期)

・・・・。

登美子が出ていった日から、たかしの不安は日に日に膨らむばかりでした。

怪我が治るまで

同じ頃。

朝田家では、屋村が道具の後片付けをしています。

そこへ、羽多子がやってきて、

羽多子(のぶの母)

屋村さん!
あてに、パンの作り方を教えてもらえませんろうか。

とパン作りの指南を頼みました。

羽多子(のぶの母)

私にできることはこれかもしれんと思うたがです。

そして、羽多子は、釜次のほうに向き直り、

羽多子(のぶの母)

お義父さん、お願いです!
ここでパン屋をやらせてください!

と真剣な目で訴えました。

隣にいたのぶも、一緒に頭を下げます。

釜次(のぶの祖父)

・・・・。

釜次は、難しい表情をしています。

少しの沈黙のあと、静かに口を開きました。

釜次(のぶの祖父)

わしのけがが治るまでや。

釜次(のぶの祖父)

すぐにちゃんとした窯を作っちゃる。

釜次(のぶの祖父)

その代わり、手を抜いたパン作ったりしよったら許さんきねや!

屋村草吉(パン職人)

はぁ?誰に向かってものを・・・

のぶ(幼少期)

たまるかぁ!釜じい、ありがとう!

のぶは釜次に抱きついて思いきり喜びました。

屋村草吉(パン職人)

承諾したつもりはないんやけどなぁ・・・

困ったように1人つぶやく屋村でした。

母からの葉書

柳井医院。

たかしがパン作りの絵を描いていると、神妙な面持ちをした千代子が話しかけてきました。

千代子(たかしの伯母)

たかしさん・・・
お母様からですよ。

そう言って、一枚の葉書を手渡してきました。

柳井崇(幼少期)

母さんから!!

たかしは心臓が高鳴り、顔が熱くなるのを感じました。

翌朝。

小学校に向かう道。

上機嫌そうなたかしの顔を、のぶが不思議そうに覗き込みました。

のぶ(幼少期)

たかしぃ。
なんかえいこと、あったがかえ?

柳井崇(幼少期)

母さんから葉書が来たんだ・・・!

たかしはポケットから葉書を取り出すと、誇らしげにのぶに手渡しました。

嵩、元気ですか。
よい子にしていますか。
用事が長引いていて、母さんが迎えに行くのは、 もう少しかかりそうですが、嵩は伯父さんと伯母さんの言うことをよく聞いて、いい子にして待っていてください。

そのように書かれた葉書の裏には、高知市内の住所と「登美子」の名前だけが記されています。

母からの葉書を大切そうに扱うたかし。

のぶもつられて嬉しくなりました。

朝田パン

翌日。

朝田家では、パン用の窯作りが始まりました。

釜次の指示に従い、豪が石を積んでいきます。

そこへ、屋村が大きな荷物を担いでやってきました。

屋村草吉(パン職人)

パンを焼くからには、こっちも本気でやらせてもらうからな。窯は?

釜次(のぶの祖父)

とっくに出来ちゅう。こっちや。

屋村草吉(パン職人)

ほっほぉ。

屋村は満足そうな顔をして、材料や道具を次々に取り出しました。

そして、羽多子たちにパンの作り方を教えはじめます。

屋村草吉(パン職人)

パンちゅうのはな・・・・

こうして、いよいよ朝田家でのパン作りが始動。

年季の入った「朝田石材店」の看板の隣に真新しい「朝田パン」の看板が掲げられました。

【あんぱん第2週】9回のあらすじ・ネタバレ吹き出し

あんぱん第2週「9回」のあらすじ・ネタバレを吹き出し形式でお届けします。

千尋の気持ち

たかしは部屋にこもり、白いパラソルを持って微笑む登美子の絵を描いていました。

登美子が後免与を出ていった朝の姿です。

そこへ、

千尋

・・・かぁちゃま。

声がして振り向くと、うつろな目をした千尋が立っていました。

いつもと様子が違う。

柳井崇(幼少期)

千尋!大丈夫か?

千尋のおでこに手を当てると、燃えるように熱くなっていました。

すぐに別室で布団に寝かされる千尋。

氷嚢(ひょうのう)の交換で千代子が部屋を出た隙に、たかしはそっと中に入りました。

柳井崇(幼少期)

千尋・・・。
母さんに会いたいか?

千尋

・・・うん、会いたい。
かぁちゃまに会いたいき。

千尋のか細い声が、たかしの心を揺り動かします。

やはり、千尋は思い出したのです。

母を訪ねて

翌日。

たかしが空き地でシーソーに腰かけていると、のぶが心配そうな顔をしてやってきました。

のぶ(幼少期)

千尋くん、熱出しちゅうがやって?

柳井崇(幼少期)

・・・うん。

柳井崇(幼少期)

千尋、母さんのこと思い出したんだ。
かぁちゃまに会いたいって言ってる。

のぶ(幼少期)

ほいたら、連れてきたら?
葉書で住所は分かっちゅうがやろ?

のぶ(幼少期)

会いに行って、連れてくりゃあえいのに。

柳井崇(幼少期)

・・・・。

たしかに、のぶの言う通りです。

会いたいなら会いに行けばいいだけの簡単な話なのかもしれない、そうたかしは思い立ちました。

その後。

商店街で屋村を見つけると、たかしは小走りで駆け寄っていきます。

柳井崇(幼少期)

おじさん!
高知の街中って・・・歩いて行ける?

屋村草吉(パン職人)

汽車で行けばすぐだぞ。
まぁ、歩きでも線路沿いに行けば着くだろうよ。

屋村草吉(パン職人)

で、高知まで何しに行くんだ?

柳井崇(幼少期)

秘密!

屋村の話を聞き、たかしは勢いよく駆け出しました。

線路をたどっていけば、その先に母さんがいるのだ、と。

たかしの行方

その頃。

柳井家では、たかしが戻ってこないことに慌てていました。

女中のしんは、商店街をあちこち捜し回わっています。

しん(柳井家の女中)

あの、たかしくんを見かけませんでしたか?

釜次(のぶの祖父)

あの子やったら、なんか思い詰めた顔しちょって・・・
屋村と話しよったけんど。

釜次が答えます。

くら(のぶの祖母)

そういえば、たかしくんのお母さん。
「再婚した」って呉服屋の女将が言いよったねえ。

のぶ(幼少期)

・・・・!?

くらの話を聞いて、のぶは一気に青ざめます。

もしかしたら、たかしにとんでもない助言をしてしまったかもしれない、と。

母との再会

長い長い線路の旅。

たかしはついに、高知市内の住宅街にたどり着きました。

葉書の住所を確認しながら、キョロキョロと家々を見回すと、一件の邸宅を見つけます。

柳井崇(幼少期)

きっと、ここだ・・・。

そう確信した瞬間、たかしは急に怖くなり、足が動かなくなってしまいました。

それでも、勇気を振り絞って叫びます。

柳井崇(幼少期)

ご、ごめんください!!

すると、玄関扉がゆっくりと開き、中から登美子が現れました。

柳井崇(幼少期)

母さん・・・。

久しぶりに見る登美子は、高そうな着物を着て、髪を大きく結っていました。

登美子(たかしの母)

何しに来たの・・・。

登美子の冷ややかな第一声が、たかしを動揺させます。

【あんぱん第2週】10回のあらすじ・ネタバレ吹き出し

あんぱん第2週「10回」のあらすじ・ネタバレを吹き出し形式でお届けします。

親戚の子

高知市内の登美子の家。

たかしは、気まずい間をもたせようと、言葉を振り絞りました。

柳井崇(幼少期)

あの・・・
千尋が熱を出して、それで、「母さんに会いたい」って・・・。

登美子の困惑した表情に気づきながらも、たかしは続けます。

柳井崇(幼少期)

本当のこと言うと、ぼくのほうが・・・
母さん、ずっと会いたかった。

その時。

家の前に人力車が止まり、登美子はハッとした表情になります。

人力車から見知らぬ中年の男が降りてくると、

中年の男性

登美子、どういたがな?

と声をかけました。

登美子(たかしの母)

何でもないんです。
突然、親戚の子が訪ねてきて。

登美子の言葉に、たかしは目の前が真っ暗になりました。

柳井崇(幼少期)

(親戚の子・・・?)

たかしは変な汗をかき、早くここから逃げ出したい衝動にかられます。

男の後から、小さな女の子が降りてきました。

女の子

お母さま。

間違いなく、登美子をみて呼んでいます。

登美子(たかしの母)

はい、ちょっと中で待っていてね。

女の子を家の中に入るよう促す登美子。

柳井崇(幼少期)

・・・・。

今、目の前で起きていることは現実なのだろうか?

たかしは、理解が追いつかず、呆然と立ち尽くします。

中年の男と女の子が中に入ると、登美子は乱暴にたかしを抱き締めました。

登美子(たかしの母)

たかし、もうここには来ちゃいけないの。
伯父さんの所に帰りなさい。

登美子(たかしの母)

お腹、空いてるでしょ?
このお金で何か食べて帰りなさい。

そう言って、登美子は、財布から一円札を出し、たかしの手のひらに握らせようとします。

しかし、たかしはその手を振り払い、走り出しました。

飢えと渇き

疲れ果てた心と体。

これ以上歩くことができなくなり、道端に座り込みます。

どうにか、御免与の田んぼ道までは戻ってこれたようです。

目をつむると、お土産のパンを買ってきてくれた清の大きな手が蘇ります。

柳井崇(幼少期)

父さん、会いたいよ・・・。

意識が遠のきそうになるたかし。

そこへ、偶然にもパンの香りが漂ってきました。

柳井崇(幼少期)

・・・・?

目を開けると、羽多子があんぱんを差し出しています。

羽多子(のぶの母)

たかしくん。
あんぱん、どうぞ。
お腹、空いちゅうやろ?

たかしは一瞬夢かと思いつつも、あんぱんをつかむと、むさぼるように食べ始めました。

のぶ(幼少期)

たかし!
慌てて食べたら、喉に詰まるで。

羽多子の後ろに隠れていたのぶ。

たかしに水筒を差し出します。

柳井崇(幼少期)

のぶちゃん・・・。
おばさん・・・。

羽多子(のぶの母)

えいき、食べなさい。

たかしは、あっという間にあんぱんを平らげると、水筒もごくごくと飲み干しました。

満たされた体。

少しずつ力が沸き、たかしの目に生気が戻っていきます。

柳井崇(幼少期)

・・・ありがとうございます。

たかしは立ち上がり、羽多子とのぶに礼を言いました。

そして、家までの道をしっかりと歩いていきます。

冒険を終えて

柳井家。

柳井崇(幼少期)

ただいま・・・。

しん(柳井家の女中)

・・・たかしさん!

千代子(たかしの伯母)

たかしさん、心配したがですよ!

千代子と女中のしんが真っ先に出迎えました。

柳井崇(幼少期)

ごめんなさい・・・。

砂ぼこりで汚れたたかしをみた寛は、

寛(たかしの伯父)

たかし。
ちょっとした冒険やったねや。

と悠長に笑います。

寛と千代子は、どこに行っていたのか詮索しませんでした。

たかしが屋村に高知市への行き方を聞いていた話から、予想がついていたからです。

柳井崇(幼少期)

・・・千尋は?

寛(たかしの伯父)

もう大丈夫や。
ぐっすり寝ちゅう。

安心して、自分の部屋に戻るたかし。

机の上で開いたままになっているスケッチブックに目を下ろします。

そこには、白いパラソルを手に微笑む登美子の姿がありました。

柳井崇(幼少期)

・・・・。

たかしはそのページを切り取ると、ビリビリに破きました。

登美子の姿のカケラがたかしの足元に落ちていき、窓からの風に吹かれていきます。

母さんには、別の家族ができていた。

僕を捨てて、行ってしまった。

僕の知っている母さんは、もういない。

まだ8歳のたかし少年には、残酷すぎる現実でした。

7年後

それから7年。

昭和9年(1934)の秋。

中学生のたかしは、漫画を読みながら駅までの道のりを歩いていました。

その後ろから、弟の千尋が早足で追いかけてきます。

千尋(たかしの弟)

兄貴、遅れるで!

小さいころは病弱だった千尋も、柔道初段のたくましい少年に成長していました。

そこへ、女学生が背後から走ってきます。

のぶ(主人公)

漫画読みながらノロノロ歩きよったら遅刻するでえ、ぼけ〜!

高等女学校の4年生になったのぶです。

柳井崇(やなせたかし)

ぼけ?
ちょっと、のぶちゃん!

のぶ(主人公)

たかし、千尋くん。ほいたらね〜!

柳井兄弟を置き去りにして、のぶは俊足で駆け出していきます。

幼い頃の面影をそのままに・・・「ハチキンおのぶ」は今日も走っていました。

~あんぱん第2週おわり~

<<前週のあらすじ|次週のあらすじ>>

【あんぱん】第2週「フシアワセさん今日は」の感想と解説

あんぱん第二週の感想と解説

朝ドラ「あんぱん」第2週のタイトルは「フシアワセさん今日は」です。

先週の第1週のタイトル「人間なんてさみしいね」は、柳井嵩のモデル・やなせたかし先生の詩が元ネタとなっていました。

今週のタイトル「フシアワセさん今日は」については、残念ながら元ネタの情報が確認できていません。(情報がありましたらお待ちしております)

しかし、やなせたかしさんが書籍「明日をひらく言葉」の中でこのように語っています。

ぼくの歌の中で代表作のように言われている「てのひらを太陽に」の一節は、「生きているからかなしいんだ」である。よく「なぜ悲しいんですか」と聞かれる。
悲しみがなければよろこびはない。不幸にならなければ幸福はわからない。空腹のときに食べるラーメンがどんなにおいしくて、幸福なのかは実感できない。ぼくらはこのさびしげな人生の中で悲喜こもごもに生きるのだ。

やなせたかし 明日をひらく言葉(PHP研究所編集)

これは「てのひらを太陽に」の歌詞を解説した文章ですが、「悲しみがなければよろこびはない。不幸にならなければ幸福はわからない。」という一節で、「不幸(ふこう・ふしあわせ)」というものに言及しています。

やなせ先生は、悲しみは喜びを感じるために必要だし、不幸なことも幸せを感じるために必要なのだと語っているのです。

「他人」が存在しないと「自分」が理解できないように、相反する気持ちや事象、出来事が、双方を際立たせる大切な役割を持っているということだと筆者は理解しました。

つまり、人生で起きることは何一つ無駄なものはなく、それぞれに意味があるものだということ。

悲しみや苦しみも、全部ひっくるめて、幸せを感じるためのコントラスト(対比)だということ。

このやなせ先生の言葉を読んで筆者が思い出したのは、2015年のディズニーピクサー映画「インサイド・ヘッド」です。

その名の通り「頭の中」を舞台にした冒険ファンタジーですが、これがまさしく「悲しみを排除しては幸せになれない(感じられない)」という、やなせ先生の言葉と共通するストーリーだと思います。

「インサイド・ヘッド」は、11歳の少女ライリーの頭の中を舞台にした冒険ファンタジー。ライリーの頭の中にいる5つの感情、ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミが思わぬ騒動に巻き込まれたことから、ライリーの精神状態が不安定になり、新生活がトラブルに見舞われていくさまと、ヨロコビとカナシミが司令部に戻るべく繰り広げる大冒険が描かれる。

インサイド・ヘッド

あんぱんの第2週では、たかしが母・登美子の元を訪れ、再婚の事実を知ってしまうところが最大の山場でした。

たかしにとっての「フシアワセ」とは、わずか8歳で天涯孤独になってしまったことであり、母親からの愛情を絶たれてしまったことです。

これは実話に基づいたストーリーですが、たかし少年の心境を想像すると、胸に迫るものがあります。

実際、当時のたかし少年は、年中泣いているような子になってしまったそうです。

両親がいない孤独感や寂しさから、小学校高学年〜中学校まではかなり精神的に荒れた時期だったようで、「消えてしまいたい」とさえ思っていた、と後に語っています。

孤愁の思いは絶えずあって、淋しかったですね。幼年時代はともかく、小学校を卒業する頃から中学校にかけての思春期と反抗期は、相当危険はグレた精神状態になりました。
涙がこんなに出るのかと思うほど泣けたのですが、原因は思い出せません。◯◯したいと思い、夜の線路で鉄路に横たわったこともあります。列車が近づいてくると怖くなって、逃げ出しましたけれど・・・・。

やなせたかし「人生なんて夢だけど」より

一言で言えば、心の不安定感は「愛情不足」によるものだったのでしょう。

自分の運命と人生を受け入れ、「それさえも幸せのためには必要だったのだ」と腑に落ちるようになるまで、先生はどれだけの涙を流したのでしょうか・・・。

だからこそ、やなせ先生が紡ぐ言葉は、人生は決して甘くないけれど、その中にも光を感じられる優しいものが多いのでしょう。

あんぱん第2週では、その「光」となるのが、「空腹の中でのあんぱん」「人の温かさ」です。

高知市内からトボトボと歩いて帰ってきたたかし少年は、心の傷だけでなく、「飢え」「乾き」という身体的な苦しみもありました。

そこで、羽多子から差し出された一つのあんぱん(食料)は、何よりも嬉しいものだったはず。

心の傷はすぐには癒えなくても、1つのあんぱんから、たかしは「大きな幸せ」を感じたことには間違いありません。

まとめると、あんぱん第2週の「フシアワセさん今日は」は、たかしの人生における「不幸の始まり」を描いた悲しい週でした。

たかしの孤独な人生の始まり(悲しみ)と、人の温かみ(喜び)というコントラストが織りなすストーリーであり、「こんにちは」という一見ウェルカムな姿勢は、前述のやなせ先生の人生観が現れたタイトルでした。

皆さんはどう感じられましたか?

よろしければコメント欄で感想などをお待ちしています。

さて、気になる第3週のタイトルは「何のために生まれて」です。

察しが良い方は、「あの歌詞の一部だね」と気づかれているかと思います。

次週は、のぶもたかしも大きく成長し、進路に悩み始めるところが見どころとなります。

そして二人の間には、友情以外の感情が芽生え始めるのかも注目です。

次週以降のあらすじは、下記のリンクからどうぞ。

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