朝ドラ「あんぱん」の放送で再注目されている、やなせたかしさん。
あんぱん第22週「愛するカタチ」では、嵩とのぶが四谷のマンションに引っ越し、羽多子と同居するシーンが描かれます。
これは、やなせたかしさんの史実に基づいたエピソードです。
やなせたかしさんは、長年、新宿区片町(四谷)に会社兼自宅を構え、新宿のキャラクターを作ったりもしていたようです。
そこで今回は、
- やなせたかしの四谷のマンション・自宅はどこだった?
- やなせたかしと新宿区の関わりは?
について詳しく解説していきます。
やなせたかしの四谷のマンション・自宅はどこ?

やなせさんの法人が登録されている住所は、「東京都新宿区片町3番3-301号」で、「マンション壁装館」という建物が残っています。
詳しくみていきましょう。
自宅兼会社だった
やなせたかしさんは、2013年に94歳で亡くなっています。
生前、やなせたかしさんの自宅は、会社、アトリエ、倉庫などが一緒になったマンションの中にあったと明かされています。
これは、「やなせスタジオ」を現在引き継いでいる越尾正子さんのインタビューです。
漫画家やなせたかしの会社は、東京・新宿区内のマンション内にあった。
https://fujinkoron.jp/articles/-/17313
各階にアトリエ、資料室や倉庫といった用途別に部屋があり、やなせ先生と奥さんのリビングがある自宅の一角が私の仕事場だった。
このように、あるマンションを大規模に借り上げ(もしくは買い上げ)、各階に用途別の部屋が設けられていたようです。
また、妻・暢さんの母親とも同居(後に施設入所)していました。
朝ドラ「あんぱん」の羽多子との同居は、実話を忠実に再現しているのですね。
また、「自宅に茶室がある」のも史実通りです。
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やなせスタジオの法人登録住所
国税庁の法人番号公表サイトで「株式会社やなせスタジオ」を検索してみました。
すると、
東京都新宿区片町3番3-301号
という住所が「所在地」として登録されています。

やなせたかしさんが亡くなってから10年以上経ちますが、法人所在地の変更がなければ、ここにかつて自宅があったことが推測できます。
住所は「マンション壁装館」
先ほどご紹介した法人所在地の住所は、「マンション壁装館」という建物でした。
建物の外観がこちらです。
「マンション壁装館」は、1970年築の7階建てのビル。
「都営新宿線」の「曙橋駅」から徒歩2分という立地の良さです。
外苑東通りから少し入ったところにあります。
また、「東京メトロ丸ノ内線」の「四谷三丁目駅」からも徒歩8分という立地です。
マンションの元住民の証言も
ここまで調査して、「本当にここがやなせ先生の自宅だったのか?」という確たる情報は乏しいのが現状です。
ネット上の情報になりますが、「かつてここに住んでいた」という人の証言を見つけることができました。

やなせさん。十数年前、氏がオーナーのマンションに住んでた。曙橋の壁装館。マント姿がかっちょ良かった。ユニットバスなんて概念もない時代のタイル貼りのユニットバスで、ツタの絡まった瀟酒な建物。住人もたまらなく味のある人ばかりで忘年会も。ご冥福をお祈りしつつ、ただただ感謝であります。
この投稿では、
- 壁装館はやなせさんの所有物件
- やなせさんのマント姿がかっこよかった
- 住人たちの忘年会も開催されていた
ということが語られています。
「やなせたかしさんもここに住んでいた」という書き方はされていませんが、マンション住人もやなせたかしさんと交流があったことが伺えます。
また、ネット上では「曙橋付近でよくやなせたかし先生を見かけた」という声もありました。
※本記事は、やなせたかしさんの自宅がここだったと結論づけるものではありません。
不動産屋や会社に問い合わせたり、周辺で聞き込みするなどの行為は、絶対にお控えください。
四谷のゆかりスポット
やなせたかしさんの自宅兼会社があったとされる四谷付近には、
- YANASE兎ビル
- アンパンマンショップ
などのゆかりの場所も残っています。
YANASE兎ビル
1986年に建てられた「YANASE兎ビル」は、「マンション壁装館」のすぐ近く。
そして現在は、「日本漫画協会」の所在地となっています。
建物の外観がこちらです。
やなせたかしさんは、「日本漫画協会」の第5代会長を勤めていました。
この会長の時代に、漫画協会を自分が所有する「YANASE兎ビル」に移転させています。
また、協会から賃料はもらわず、その後、土地や建物も協会に寄贈されたとの報道があります。
やなせさんにとっては思い入れのある協会ですから、そのように遺言に残されていたのかもしれません。
アンパンマンショップ
四谷三丁目にある「アンパンマンショップ」では、絵本やおもちゃなどのグッズが販売されています。
建物の外観がこちらです。
正式名は「やなせたかしの店アンパンマンショップ」です。
公式にも「やなせ先生が作ったお店」として紹介されており、直営ショップという位置づけです。
生前には、やなせたかし先生もよく訪れていたんだとか!
このように、新宿の四谷周辺は、やなせたかしさんにとっては庭のような場所だったのです。
やなせたかしと新宿区の関わりは?キャラクターや歌も制作!

生前、50年以上も新宿区に住み続けたやなせたかしさん。
その間、キャラクター制作や作詞などの地域貢献もされました。
- 区のキャラクター「新宿シンちゃん」
- 四谷のキャラクター「ハットくん」
- 四谷のこども園の園歌
詳しくみていきましょう。
新宿区のキャラクター制作と作詞
2004年(平成16年)、新宿区の名誉区民として顕彰されたやなせたかしさん。
同年に、新宿区のために「新宿シンちゃん」というキャラクターを制作しています。
新宿シンちゃん。新宿区の防犯キャラクターだそうです。やなせたかしデザイン。#ちゃらぽこ散歩会 pic.twitter.com/P6ReOOcHf7
— コペ (@pochacco_2011) May 29, 2023
「新宿シンちゃん」は、新宿ジャングルを絶えずパトロールする元気な少年という設定です。
- カナダの森林警備隊風の制服
- テンガロンハット
- 真珠のような丸い目(新宿→真珠)
が特徴となっています。
近年、イベントなどでは着ぐるみ姿でも登場しているようです!
先日、新宿区内のイベントにも参加した新宿区のキャラクター「シンちゃん」はやなせたかしさんのデザインです😊https://t.co/nqjdI59Bho#BlueOcean pic.twitter.com/G3QWzQ4O6g
— 杉ちん (@sugichin) April 2, 2025
さらに、やなせたかしさんは「新宿シンちゃんの歌」も作詞して寄贈。
コンサートなどの区のイベントにも積極的に出演されたそうです。
本当に新宿への愛が深いですね!
そんな「新宿シンちゃんの歌」も流れるアニメがこちらです。
四谷のキャラクターも制作
さらに、やなせたかしさんは、「ハットくん」というキャラクターも制作しています。
これは、四谷地域センターのマスコットキャラクターです。
ハットくん(消防防災フェア・四谷ひろば) pic.twitter.com/mGqp72rfWP
— よーこ (@closed_eyes) March 4, 2017
少しマイナーな存在ですが、こちらも着ぐるみでイベントなどに登場することがあるようです。
\新宿シンちゃんとの共演も!/
今日は #ハットの日 #帽子の日 🎩でもあるあわ💭ハッ(8)ト(10)の語呂合わせ🎶
— 新宿あわわ【公式】食品衛生月間 (@sinjukuawawa) August 10, 2019
新宿区の四谷地域センターには「ハットくん」(写真左)というキャラクターがいるあわ🌈アンパンマンの作者・やなせたかし先生がデザインしてくれたあわ💭
新宿シンちゃん(写真右)も やなせ先生デザインあわ❣️ pic.twitter.com/bGRR5rPVrJ
四谷こども園の園歌を手掛ける
さらに、やなせたかしさんは、「四谷こども園」の園歌の作詞・作曲も手掛けています。
園歌のタイトルは「光のこども」です。
全部で3番まである歌ですが、1番はこのような歌詞となっています。
新宿 真珠 四谷が光る
四谷こども園「光のこども」
夢が生まれる 明日を信じる(イェーイ)
だって だって だって ほら
みんな みんな 夢みるこどもだから
こちらは、平成19年、四谷第三幼稚園、四谷第四幼稚園、三栄町保育園が一体化し、新たなこども園が誕生するタイミングで依頼されたものだそう。
もちろん、現在も歌い継がれています。
やなせたかしさんらしい、シンプルかつ温かな曲ですね。
「光のこども」は、こちらでお聞きいただけます。
まとめ
今回は、朝ドラ「あんぱん」で再注目されているやなせたかしさんについて詳しく取り上げました。
まとめると、
- 自宅のマンションは新宿区片町の「壁装館」であった可能性が高い
- 新宿のキャラクターを作るなど地域貢献もしていた
ということですね。
今後も、朝ドラ「あんぱん」を楽しんでいきましょう!
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